2013 Tour de OKINAWA

2013年11月13日


今年最後のロード公式戦ツールド沖縄に参戦してきました。結果は時間オーバーのDNF。今年最後のレースを良い形で締めくくりたかったが、レース半ばでメイン集団から離脱してしまいました。


 はじめてのツールド沖縄。沖縄半島の中央から北側を使う公道レースで総距離は210km。国内では最長となるロードレースである。沿岸特有のフラット路面やアップダウンの続く道をつないだコースはシーズンを締めくくるにふさわしい素晴らしいコースだと感じた。2日間の試走日があり、コース前半、後半を走る事ができた。心配された天候は問題なく快晴。雲の少ない時は肌が焼けるほどに暑さを感じた。


 レース当日。4時半に目覚ましをセットし、レース前の食事を済ませる。食後はベッドで横になり消化を優先させた。6時過ぎにはホテルを出て会場周辺で足慣らし。まだ暗い中をいったりきたり。今回は正直身体に異常を感じていて不安感のある中でのスタート前だった。1週間前に腰を痛めてしまい思うような過ごし方をできなかったからだ。いつもは「完璧!」と応える場面でもどことなく力が入らなかった。今回の目標は総合での上位ゴール。体調を見ながら展開を見ながらという限定付き。

 定刻通りにレースはスタート。朝日を浴びながらのレースがはじまった。チームオーダーに対応しながら前半の平坦区間を進んでいった。アタック合戦で集団内のペースはアップダウンの連続。想像以上に足を使う事が多かった。そんな時、落車が発生。他チームの選手が転ぶのが見えたが自分のチームメイトは大丈夫か。と心配していた。すると、他のチームの選手が「キャノンデールの選手が1人転んでいました」と知らせてくれた。すぎさま集団内を確認し遠藤選手である事が確認できた。「やってしまった」と。復帰は難しいだろうと思っていた瞬間、遠藤選手が横に上がってきた。血が流れているのが確認できたが恐るべき早さでの集団復帰だった。30km過ぎに大きな逃げ集団ができ、そこに遠藤選手がドッキング。その逃げ集団は20名強で決定的な逃げが黙認された事で後ろのメイン集団は完全にストップ状態。


 前に任せたとするチームとレースをリセットさせようとするチームが入り混じり不安定な状態が10km程続いた。レースが終わってしまう心配があったのでメイン集団をけん引するローテーションに加わり逃げ集団とのタイム差が広がらないように走った。その中に原川選手もいて、「後ろで待機していてください」と。その後も原川選手は自分の足を削りながら逃げ集団とのタイム差が広がらないようにけん引を続けてくれた。そして、大場選手も集団の活性化のためにアタックを敢行し一時は止まりかけた集団が活性化する働きを担ってくれた。自分はこの後にあるコース中最長のヒルクライムポイントでの前を追う動きに備えて準備を整えていった。


 普久川ダムの上り。この坂を2回上るのが今日のコース。1回目。大きな逃げ集団とそれを追う自分のいるメイン集団。メイン集団から前を追いたいメンバーがペースアップを始めた。この上り坂がどこまで続くのかわからない不安はあったが、ここで遅れてはチームにも自分のためにも何も残らないと思い、必死に付いていく状態で1回目の普久川ダムの上りをクリア。15名程だろうか。小さな追走集団が出来上がった。前に遠藤選手がいるので積極的にはローテーションできなかったが、秩序を守るように回り前との差を詰めていった。2分差、1分差、40秒差と差が小さくなっていった。そして、前に追いついた。リセットし、遠藤選手に自分が合流したこと、チームメイトの事を告げる。そこから2回目の普久川ダムの上りに向かっていった。
 登り口数km前で再度遠藤選手の含む逃げ集団が形成。2回目の普久川ダムの上りを上っていく。2回目は安定したペースで上っていき頂上で集団の隊列を利用してペースを落としながら下りに入っていった。これが失敗だった。長い下り道に入り、集団内で中切れが発生。その後足を使って中切れを埋める対応が良くなかった。すぐに現れた上り返しの上りで完全に足が無くなり、そのまま集団から離脱する形となってしまった。その後は長い1人旅が続いた。監督の「あきらめるな」の言葉が耳に残った。
約30kmを1人で走り、その後は7人程のグルペットで完走を目指した。結果210kmは走ったものの時間オーバーによるDNF扱い。はじめてのツールド沖縄は苦い結果となってしまった。


 今回のレースを終え、今シーズンの公式戦が終了。ロード選手に転向後、思うようにいかない事が多々あったけど1年を通じて大きなケガなくレース参戦できた事は大きな経験となり来期の走りを支えてくれると感じている。個の要素の強いMTB競技からチームプレーのROAD競技への転向は驚きの連続だった。走っている時も走っていない時も。ロードレースに必要なスタミナの強化と瞬発力。そして、レース全体を見る冷静な頭、気持ちをこの冬身につけたいと思っている。応援してくれる全ての方に。自分の活き活きした走りを見てもらいたいから。そして、勝利を目指して走ります。合言葉は『今この時全力で!』引き続き応援よろしくお願いします。


ツールド沖縄 リザルト


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