2011年ワールドカップ最終戦Val di Soleに参戦してきた。この地は2008年の世界選手権で訪れた事があり会場に着くと見慣れた風景が並んでいた。コースの約半分がその時と同じで、2008年に比べて自分の成長を感じながら試走をする事ができた。今回の目標はUCI ポイント圏内(60位以内)を掲げそれに向かって日々過ごしていった。レース結果は-1Lapの74位。目標は達成できなかったがレベルの高いヨーロッパラウンドで自己最高位を獲得しワールドカップ最終戦を終えた事に今年の成長を感じる。
レース当日天候は晴れ。気温は自分にとって暑さを感じる気温だった。積極的に水分を飲んでスタート時間を待つ。スタートラインに並ぶと、いつもよりも密度が高かったが自分の場所をしっかりと確保してスタートの時を待った。号砲とともにフルパワーで加速していく。今回はワールドカップで初めて落車に巻き込まれることなく自分のラインを全力で加速する事ができた。集団の速い空気の流れに身を乗せて第一シングルトラックに向かっていった。途中渋滞が発生するがこれまでの経験で難なくすり抜けていくことができた。良い流れを感じながら1周目はあっという間に終わった。
2周目。高速コースのインターバルで身体がキツかった。大きな集団にギリギリしがみつくのが精いっぱいの状態。パワークライムの箇所では回転数を上げて流れに乗っていった。常にギリギリのペース。前日の日記に書いた。『ギリギリを楽しむ。』が頭をよぎる。その瞬間、同じ言葉を発していた。2周目は集団の後ろについていく形で終えた。
3周目。チェコでも同じだったが集中力が一気に上がっていくのがわかった。特に下りのテクニカルゾーンでのミスが少なく走りのつながりが良いのがわかった。順位は80番台との情報があり前を見て確認するも高速コースで前に見えるのは数名という形。とにかく前に見える1人1人を抜いていくだけ。
4周目。1人の選手と抜いて抜かれての1周だった。パワー部分で抜かれてテクニカルゾーンで抜くという形。レベルの同じような選手との展開。今年はこの部分での粘りの成長を感じていて、負ける気がしなかった。この展開を使って一気に加速したいという気持ちが湧いてきた。
5周目。身体は最高にキツイが気持ちが前に進ませてくれた。上りでは止まりそうになるが、無理やりダンシングで上りの頂点を目指した。ペース配分なんて関係ない。今を全力で走る。そうするうちに80%ラインが見えスタッフが×マークを手で作って待っていた。力が抜けた。ここで今年のワールドカップは終わったのがわかった。最大心拍数187拍。平均心拍数177拍。
目標の60位以内が達成できなかった事はかなり悔しかった。来年は必ず60位に入ってポイントを獲得したいと思う。そのために必要な走り方はわかっている。あとレースを完走することも今年のワールドカップ4戦ではできなかった。今回は前に見えていた選手が完走できたので、もう少しである。自分の目標であるオリンピックでベストな走りのために出来る事を確実にやっていく。今年のワールドカップは終わった。残りは世界選手権大会。今回感じた修正点を確実に自分のものにして、ベストな状態でレース当日を迎えられるように準備をしていく。引き続き応援よろしくお願いします。