Portugal CUP#2 UCI1 Diverlanhoso

2011年4月 7日


ポルトガルカップの第2戦目(UCI1)に参戦してきた。先週の第1戦で掴んだ良い感触を持続する形でウィークデーを過ごす事ができた。特にレースで感じた3つの課題に重点をおき、トレーニングもその3つを詰める事に集中した。レースが連続のため身体への負担は大きかったが、トレーニングを楽しむ事で気持ちを前向きにしていった。レース前日の土曜日にはその3つの課題が形になり、コース試走は自分のイメージに近い走りができた。第2戦のコースは、MTBパークを使ったコースのため管理が行き届き流れるように走れる素晴らしいコースだった。日本で言ったら『八幡浜』のコースに近い印象を受けた。


 レース当日、レース前のパスタが気持ちよく口に入っていくのを感じた。内臓が元気な証拠だ。ウォーミングアップ中は、

この週にやった3つの課題を頭と体で整理し、自分のイメージ通りに身体が動くように身体を温めていった。スタート前にもその課題を口に出してレース中も意識していく事を脳に覚えこませた。レースの目標は、トレーニングで形になった課題をレース中も実践する事。そして、今の自分を100%出してゴールする事。そうすれば結果は着いてくると確信してスタートラインに並んだ。


 スタート位置は前から5列目。レースはスタートループ1周とフルコース7周。スタートループの最後が細いシングルトラックになっているので初めの位置取りがカギ。スタートは少し遅れてしまったが、冷静に周りを見てBESTを見極めていった。ループの最後のシングルトラックは予想通り落車が発生し、そこは自転車を押して進んでいった。先頭とはここでかなりの差が着いてしまった。あきらめない。自然に声が出た。フルコースに入ってからは、コーナーの度に選手を抜いていった。インターバル練習の成果で、インターバルに強い体になっていてコースわきを加速して抜いていった。息はあがり心拍は上がりっぱなしだが、冷静に追い込んでいける自分がいた。下りはテクニックなため、無駄のないラインを滑らかに走っていった。先週のレースで顔を覚えてくれたレースファンが日本語で応援してくれるのがうれしかった。たまに『SUSHI!』とかもあった。MAXXISタイヤのASPENがドンピシャでドライコースとマッチしていて、軽い走りと適度なグリップ感が集中度を上げてくれた。1人でも多く抜いていくことに全力を尽くした1周目だった。


 2周目3周目。前の方ではペースダウンする選手が前から落ちてきたので、自分の限界ギリギリのスピードで追い付き、一気に抜いっていった。心拍は上がりっぱなし。下りと上りのつなぎ目は身体のバネを使ってテクニックで走っていった。自分のペースギリギリの前半戦。


 4周目5周目に入り、ペースが落ち着き同じような選手が固まって走りだした。その中でも集団の前で自分の走りをする事を意識し、流されない自分を強く持ってプッシュし続けた。身体はキツイが意識する3つの課題を場面場面でしっかりと意識しながら走る事ができた。


 6周目。足が攣りだし、『今日はしっかりと追い込めてる!』とうれしくなった。競り合った選手は皆後ろに行き、残りの距離と体力を考えながら走っていった。


 7周目。内から出てくるパワーに喜びを感じながら追い込んでいった。苦しさは感じない。アドレナリンが脳内を支配し、最適な回転数にギア比を合わせるだけだった。ゴールする瞬間まで追い込めたのはヨーロッパラウンドが始まって初めての事だった。結果は10位。UCIポイント10ポイントを獲得した。レース時間 1時間39分。最大心拍数188拍。平均心拍数177拍。


 今回のポルトガル遠征では2レースでUCIポイントを獲得できた。ポイントを獲得できる位置にようやく到達できたことと、確実に自分自身の走りが変わってきている事を実感できたことが今回の大きな収穫である。レース中に冷静になって課題を実践できたことも毎週レースを戦ってきたからできるのだと感じた。目標であるレベルアップに関しては階段を1つ上ったように感じる。オリンピック出場に向けては、まずはUCIポイントを多く獲得して、スタート位置を上げてもっと上位でゴールできる走り、実力をつけて、UCIポイントを多く獲得できるアジア戦の代表に選ばれるようにアピールをしていきたい。仮に、アジア選手権で日本が表彰台を独占出来れば日本へのオリンピック枠2枠は夢ではなくなる。自分の目標に全力で向かっていける今の環境に感謝しつつ、毎日を大切に残りのヨーロッパ滞在を実り多きものにしていきたい。


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