Cyprus Sunshine Cup#2 UCI SHC/Afxentia

2011年2月28日


UCIレース2戦目となるCyprus Sunshine Cup#2に出場してきた。今回は3日間連続のステージレースで、MTBの本格的なステージレースは今回が初めての参加である。レース前、レース中、レース後の過ごし方に気をつけ、今の自分の持てる力を余すことなく出すことが今回の目標であった。


 1日目。5.5kmのタイムトライアル。日曜日に行われるXCOコースを全力で1周するこの競技は、とにかくパワーと強い気持ちが大切で、今は強い気持ちを優先して走ることが最善の策と感じているので、レース前からコースを走るイメージを幾度となく繰り返していった。
 スタート地点にはスタートの1分前に到着。ギリギリまでウォーミングアップをして体を冷やさないためだ。スタートは、両足のペダルをはめた状態でカウントダウン。スタートダッシュは少し力み気味で後輪が滑ってしまったが、その後は立て直しコースインしていった。一気に息があがり、乳酸が体中をまわるのが感じられた。時折視界が狭くなるが深呼吸を繰り返し、頭の中は『FAST!FAST!』。今回のコースは、ジープロードと細いシングルトラックが50:50くらいで、ジープロードでもがき、シングルトラックはミスなくスムーズに!を心がけた。コース中盤のジープロードの緩い登り坂はギアをかけて追い込んでいった。まだ追い込み練習が全然足りなくて、体がつぶれてしまうが、現状の中で最大のトルクをかけていった。コースを1周なのであっという間の18分だった。ゴール後、いきなりお腹が痛くなった。それくらいに追い込めたということは、明日からも楽しみだ。トップとは2分以上の差があるが、この差を少しずつ縮めていくチャレンジャーなのだから、良い目安になった。ヨーロッパのレースは楽しい。明日も攻めていく。


 2日目。44kmのワンウェイコース。昨日の疲労感はそれほど感じなく目が覚めた。スタートはローリングスタートということで、スタートまでの1kmでできるだけ前にいく!事が大切であった。そして、その集団で終盤までいって勝負する事を目標にスタートした。スタート後、激しい位置争いで肘、ハンドル、体はぶつかりっぱなし。後方はストップ&ゴーの繰り返しでイメージ以上に足を使った。初めの5kmくらいはオンロードで、オフロードに切り替わってからは集団は伸び、集団が出来ていった。
自分は中盤の集団でジープロードのアップダウンをこなしていった。前半はジープロードが続き、微妙に登り基調とコースレイアウト。気を抜くと集団から離れてしまうくらいのギリギリのペースが1時間続いた。斜度のキツイパワークライムの所で集団から離れてしまった。後ろから合流した選手と、テクニカルなシングルトラックを進んでいった。体力が消耗していて、細いシングルトラックをうまく走れなかった。その後しばらく1人になってしまいペースはなかなかキープすることができなかった。その時、コースミスをしてしまい山をかなり下ってしまった。5分は下っただろうか。一般参加者のコースを逆走していたようで前方から選手が来て、気がついた。そこから、下ってきた道をひたすら12~3分登り、正規ルートに合流することができた。あ~~。やってしまった。何やってんだ。それからなかなか気持ちが入らなくフィートゾーンで補給をした。そこで何か吹っ切れて、残りの10kmはゴールを目指して無心で走った。前半の集団内での走りは積極的でよかった。これを最後まで持つように、そして絶対的なパワーが必要だと感じた1日だった。


 3日目。朝は疲労感が感じられた。朝からお腹は空腹で昨日のレースで消耗しているんだな。と感じた。ウォーミングアップ中は、なるべく全身の力を抜いて全身でペダルを回すイメージを膨らませていった。3日目はXCO。コースはアップダウンのジープロード1周とTTのコース5周で行われた。スタート時間が近づくにつれて天候が悪くなり、雨が少し降ってきた。そんな中、レースはスタート。先週も同じだったが、パワーで走る区間ではどうしても前にいけず、自分の位置を維持することで精一杯だった。周回コースに入ってからは、ギアをかける事を意識し、レース勘を体に覚えさせていった。周りの選手のペースに合わせてペースを上げたり、シングルトラック前での位置争いをして、先週はできなかったレースならではの負荷をかけていった。レース中盤は『雹(ひょう)』が降りだし、その後は冷たい雨が降り出した。火照った体にはちょうど良かったが、下りでは上半身が固まりテクニカルゾーンでは何度は危ない場面もあった。レース後半はコースがマッド状態になり、スリッピーな路面をうまくコントロールする事と、自分の体力をうまく使うことに集中した。最終周まで気持ちを切らすことなく走れた事が良かった。確実に先週よりも走れている事を確認することができた。まだまだだけど、少しでもレベルアップしている自分を確認できると楽しい気持ちになる。
 この3日間を走って、自分の課題をはっきりと自覚することができた。2時間のレースを走るベースは固まってきていると感じる。フランスに戻ってからは強度の高いトレーニングが待っている。楽しみだ。レースでもトレーニングでも、日々の生活でも『今この時全力で』を強く意識するようになってきた。キプルス島で感じた事を忘れることなく、次のステップに進んでいきたいと思う。


 これからも応援よろしくお願いします。2月28日からはフランス・マルセイユに拠点を移して活動していきます。

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