2010scalpel インプレ その2

2009年11月11日


今日はNEWscalpelの乗り味について紹介していこうと思います。

まずはじめに感じた第一印象は「踏み出しが軽い」事でした。
これはバイク重量が軽い事が大きい他に、フレーム自体が乾いているような、ピンッと張り詰めているような質感が影響しているように感じました。
感覚的には縦に対して硬い感じ。
わかってもらえますよね??
これはハイモジュールカーボンの特徴だと思います。
同じ素材を使ったロードバイクでも同じような感覚がありました。

もしかしたら、まだ前後サスペンションの「アタリ」が出ていない事も少しは影響しているかもしれませんが、芯の通ったボケてないフレームだと感じました。
これは、オフロード&オンロード問わずホイールに慣性が働き高速巡航しているときにシャキッ!とハマるという事で、レースバイクには必要な要素ですね。

トップチューブは扁平加工されていて、ハンドリングによるフレームの横方向へのねじれを最小限に抑えてくれているのを感じます。(これは前モデル同様の感覚)
フレームが軽くなった分、フレームの強度が弱くなったような感覚は一切なく、より強度を増したような感覚さえ感じる事ができました。

振動吸収性はより細かな振動に対して反応しているのを感じました。
これもハイモジュールカーボンの特徴なのかもしれません。
砂利道が気持ちよかったです。
ポコポコポコッ・・・・・って走る事ができました。

小さな衝撃はフレームで吸収。そして、中程度以上の衝撃はサスペンションで吸収という役割分担を強く感じました。


次にLEFTYのサスペンションについてです。
こちらはエアサスの「CARBON SL W/DLR」。
進化していてビックリ驚きました。

自分は2008年まで、これと同様のモデルのサスペンションを使用していました。
しかし、その時はエアサス特有の鈍い初期動作が好きになれず悩んでいました。
そのため、エア調整を少し低めに入れたり、リバウンド調整を早くしてみるなど工夫はしましたが、どうも自分の好みの味付けにする事ができませんでした。
そこで、2009年シーズンはバネサスを導入し、これらを克服することができました。
それが、今シーズン使った「CARBON FOX RLC」でした。
調整の幅、初期動作のスムース感、ロック時でも動きを調整できるなど優れた性能が備わっていました。
しかし、これには200g強の重量増という少し気になる点がありました。
わがままで細かな自分は、動きは最高だが重さが・・・・・なんて思っていました。

そこで出たのが2010年モデルの「CARBON SL W/DLR」です。
重量1159gで、初期動作GOOD、沈み込み後半の粘り感GOOD。
最強のLEFTYフォークだと感じました。

サスペンションのロック&アウトは手元のレバーで行います。
時計でいうと約2時間分くらいを回すとロック&アウトができます。
リバウンド調整は乗車したまま自分好みを探る事ができるようになっています。

エアーの注入口はサスペンション下部に設置され、簡単に調整することが可能です。
あと、この部分にはキャノンデールの新しい技術が採用されています。
これは、フォークを「軽く」そして「強く」するための技術で三次元鍛造技術を用いて、以前までは2つのパーツだったものを1つにまとめています。
スマートなLEFTYの完成です。

右が以前までのスピンドルで、パーツが2つに分かれています。
左は新型のスピンドル。
これで60gの軽量化と剛性UPにつながっています。
この技術は相当なものだと聞きました。
凄いですね?

ここまでの説明で少しフレーム&フォークについてわかって頂けたでしょうか?

キャノンデールの特徴。
それは、フレームのためのフォーク。
フォークのためのフレーム。
と、同一ブランドでフレームとフォークを開発し、これらを1つのセットとして完成させていることなのです。

これがキャノンデール。
これがキャノンデールのマウンテンバイクなのです。


後日、さらなるキャノンデールのこだわりについて紹介していこうと思います。


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