Jシリーズ第3戦 八幡浜 レースレポート

2008年5月28日



・ レース名 JシリーズXCO#3(オリンピック選手選考会) 
・ 日時    2008年5月25日
・ 場所   愛媛県八幡浜若山 市民スポーツパーク UCI公認XCコース
・ 距離    5670m×6Laps   34.02km
・ 結果   4位  (男子エリート 61人中)
    1位 山本幸平(アンカー)              1:48:13
    2位 小野寺健(SUBARU GARY FISHER)1:49:41     
    3位 竹谷賢二(SPECIALIZED)       1:52:23
    4位 山本和弘(cannondale YOU CAN)         1:53:08  
・レースアベレージスピード      18.05km/h
  
・ レースサポート  「サイクルショップ YOUCAN八王子店」
・          「MC INTERNATIONAL(MAGURA)」 

・ レース使用機材
フレーム キャノンデール タウリンSサイズ
サスペンション LEFTY 110SL  95PSI
ギア  (2×9)  F 44T・29T R 11T?34T
ステム  ?20度130mm
タイヤ  MAXXIS 「MONORAIL26×2.1」F・R 2.2気圧
ホイール  MAVIC SLR
ブレーキ  MAGURA marta SL
ペダル  crankbrothers  「candy 4ti」
シューズ  DIADORA 「TEAMRACER CARBON MTB」
ヘルメット BELL 「Sweep R」
サングラス adidas 「evil eye pro race edition」 a126 L
チェーン  KMC  「KMC?X9」
チェーンオイル  EVERS 「CARBON CHAIN SPRAY DRY」
レースウェア  ON?YO?NE
                     (順不同)


・ レースレポート
Jシリーズとしては3戦目の八幡浜のレースに参戦してきた。今回は、オリンピックの候補選手を決めるレースとなっているので気持ちはいつもと少し違った。エリート61人中15人が選考対象。僕もその中に入っているため、レース前日に記者会見があった。気の利いたことは言えないので、「レースの始めから最後まで全力で走ります。」と短めのコメントで、自分にプレッシャーをかける。僕は口に出して、自分にプレッシャーをかけるタイプだ。レース前日は、土砂降りの雨の音を聞きながら就寝した。
レース当日。天候は朝から晴れ。湿気が肌にこべりつくくらいの湿度だった。本当に蒸し暑かった。コース状況を確認するために会場へは早い時間に到着。他のクラスのレースを確認しながら、準備を進めていった。
アップはレースの1時間半前からゆっくり始めた。レースのイメージをしながら、徐々に身体を温めていく。走っているときのギア比、スピード感がイメージできるくらい鮮明にイメージできた。タイヤは登坂スピードを優先して「MONORAIL」を選択。気持ちは盛り上がってきた。
スタート地点に並ぶ。メイン会場には物凄い人・人・人・・・・。他のイベントも併用して行われているため、人の熱気を感じるほどだった。スタート時間が14時。気温もグングン上がり、湿度も最高潮に上がっていた。何もしていないのに、汗はポタポタ。スタート前は、氷水で冷やしたタオルを首元にあてて、集中力をあげていった。


「BANN。」レースがスタートした。スタートと同時に、「全力。」の文字が頭を支配した。先頭ではじめの登りを登って行く。その後の平坦区間で、2人に抜かれ3番手でシングルトラックに入っていった。息は上がりっぱなし、路面はかなりスリッピー、なかなか冷静になれない状態で、はじめのシングルトラックをクリアした。少しイメージとの違いを感じながら、メイン会場の横をぬけていく。先頭とはまだ離れていない。とにかく、全開・全力。通称「桜坂」という登坂で小野寺選手に抜かれる。そのまま、次のシングルトラックへ。下りはパックになって下っていった。その後、アスファルトの3分くらいの登り坂で、スピードは一気に上がった。皆全開。ギアはアウターのまま、加速していく。息は上がりっぱなし。後ろから、モリモリと竹谷選手が迫ってきた。あわせて上っていきたいが、遅れをとってしまった。とにかくアクセル全開。トップ弟、2位小野寺選手、3位竹谷選手、4位辻浦選手、そして僕と。アスファルトの登坂を上っていった。まだ見えている。もちろん全力。一度下り、またシングルトラックの登りを登って、根っこだらけの下りを下っていった。かなりスリッピーで、少しのミスが大きな差になると感じた。慎重に下っていく。ここでの下りでは、登りの差がそのままの差となって、下っていった。そうして、1周目終了。5位。トップとは少し離れた。1周目は本当に息が落ち着かず、身体はバラバラだった。


2周目。前を走る辻浦選手が近づくのがわかった。だから、「まずは辻浦選手に追いつく。」を目標に走っていた。とにかく、前へ全力で。2周目後半の下りでパスし、そのまま2周目終了。後ろにはピッタリ辻浦選手。


3周目へ。前の3人は見えない。タイム差は数十秒なのに、姿を確認できなかった。全力全開ではじめの舗装区間を走っていく。シングルトラック手前、辻浦選手が前に出てきた。後ろにつきながら、息を整えた。やっと、身体の軸が出てきた。シングルトラックの下り区間を終え、登りに差し掛かるところで強引ではあったが、前にでてペースを上げていった。各ポイントで前とは数十秒という情報があり、「おいつけこの野郎!!!!状態」だった。(自分に対して。言葉が汚くてごめんなさい。でも本当に思っていた。)一つ目のシングルトラックを終え、メイン会場の横を全力疾走。身体が熱い、ノドがカラカラ。勢いにのせた自転車の上で、ボトルの水分を一気に飲み干す。すぐにフィードゾーンがあるので、そこで、キンキンに冷えたボトルを受け取る。この時点で僕は4位を走っていると思っていたら、前を走る竹谷選手がテクニカルフィードゾーンでタイヤ交換をしていて、3位になっていたみたいだ。でも、そんなことはわからず、後ろに辻浦選手、少し後ろにディラン選手が見える状態で後半のシングルトラックに入っていった。前は見えないものの、前とのタイム差が変わらないことをわかっていた。シングルトラック後のアスファルトの登りは、とにかく全開。前だけを見て、ダンシングとシッティングを組み合わせ、加速加速。とにかく、前しか見てなかった。3周目は4位だと思っていたけど、3位で通過。


4周目へ。とにかく全開。4周目のはじめのシングルトラックで後ろから誰かが迫ってくるのがわかった。辻浦選手、竹谷選手、ディラン選手だった。「??????」辻浦選手、ディラン選手は予測の範囲内だったけど、「竹谷選手?」と思った。「今3位か?」ここで、今の状態がわかった。そして、後半のシングルトラックへ。皆元気で、フィードゾーンの登りで、僕を抜いていった。辻浦選手とディラン選手に抜かれた。そのまま5位で下りに。「絶対抜いてやるっ」と下りながら思っていた。そして、3分くらいのアスファルトの登りで、一気に加速。3位で頂上に。下りも攻めていって、4周目は3位で通過。


5周目へ。後ろに竹谷選手が来ているのがわかったが、とにかく全力全開。そして、1つ目のシングルトラックが終わる時には、後ろに竹谷選手が来ていた。完全に僕の中で火がついた。このとき、竹谷選手はたぶんタイヤ交換をしたんだろうな。なのに、追いついてきた。一度ハンデをもらったのに、負けてたまるか。と頭の中はこんな状態。もちろん、前を追っているのは確かだけど、今の状況を考えると、まずは竹谷選手に前を走られるのが嫌だった。竹谷選手はもっと前を見ていたかもしれないが、僕は竹谷選手しか見れなかった。だから今まで以上に全開。「ここでがんばらないでどこでがんばる。」が頭を支配。フィードゾーンのところで、前に行かれ、そのまま下っていった。アスファルトの登りで、ロックオン。そして、抜いた、そして並んだ、ガマン、ガマン、抜かれた。くそっ。後ろにつく。ついていける。このまま上まで!でも僕シフトダウン。竹谷選手シフトアップ。あ??!!!!!1m、2m、3m・・・・・・と離れていく。本当に全力だった。それまでも全身は攣っていたけど、もうなにがなんだかわからないくらい全身が攣っていた。それからの下りは、うまく下れないし、一度足をつくと足裏が攣って、クリートがどこにあるかわからず、ペダルにはめれないまま根っこにはじかれるし。もうむちゃくちゃ。でも、何があるかわからないから前を追う気持ちは忘れなかった。5周目4位通過。


6周目も全開。内容を覚えていない。そのままゴール。4位だった。


とにかく全力で走って、4位でした。この結果は素直に受け止めます。正直、前の3人は強かったし、相手になっていなかった。でも悔しい気持ちがあるのは確かだし、できれば「どさんこ1・2・3位」したかった。正直そう思う。
レースが終わって、あそこをこうしていればよかったなぁ?というところはなかった。でも、弱いところはわかったので、そこを修正していきたいと思う。
これまでの結果で、世界選手権の代表に選ばれたけど、行くまでの過程を大切にしたいと思う。
これからも、よろしくお願いします。


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